日本での電報の歴史は古く、1871年から始まったとされています。1917年には慶弔電報を贈ることが認可されていました。しかしながら国民にその習慣が定着し、ウェディングの電報を贈るようになったのは戦後の西洋式ウェディングが一般的になった時代のことであるとされています。バブル景気のころ盛大な披露宴をすることがよしとされていたころには、祝電披露と言っていかに地位の高い人から電報をもらうかということに価値がある時代もありました。会社が福利厚生の一環として社員の結婚を祝う電報を贈るようになり現在でもそうされています。さらに昨今では、披露宴に欠席せざるを得なかった人や呼ばれるほどの間柄ではないが祝いたい人が贈っています。
ウェディング市場は現在多様化してきています。結婚式においても少人数のウェディングパーティーを行ったり親族と新郎新婦または新郎新婦だけでリゾートウェディングを行う人も増加しています。このため、お祝いの気持ちを込めて電報を贈る人は増えていくと思われます。2003年に民間会社の参入が認められたことから、電報の種類についても増えていくと思われます。現在のバルーン電報やぬいぐるみ電報、生花やプリザーブドフラワーをあしらったものなどさまざまなバリエーションがありますが、国民のニーズの多様化に合わせて今後はより種類や価格帯において豊富になり、新しいものが世の中に出ていくと考えられ、今後の市場も拡大すると思われます。